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大成建設の状況|スーパーゼネコンの状況把握【2026年版】

【業績から把握する大成建設|2026年版】
国内の主要なゼネコンの状況を業績などから把握する「ゼネコンの状況」シリーズ、今回はスーパーゼネコンである大成建設について紹介していきます。具体的には、2026年3月期決算における受注高や売上高、繰越高といった業績の状況や傾向をベースに下記の観点より紹介します。

  • 1. 受注高の状況

  • 2. 売上高の状況

  • 3. 繰越高の状況

  • 4. 営業利益と営業利益率の状況

  • 5. 従業員の状況

  • 参考|主要データ一覧

  • 1. 受注高の状況


    まず、2025年度における大成建設の受注高は1兆7832億円と前年度から約5.7%の減少となりました。受注高は2016年度の1兆3482億円から2017年度の1兆4176億円まで増加するも、2018年度には1兆3366億円と減少しました。そして、2019年度に若干増加した後、2021年度の1兆2588億円まで2年連続で減少していましたが、2024年度にかけて3年連続で増加しています。2025年度は減少に転じましたが、高水準を維持しています。(下図参照)


    大成建設の受注高


    続いて、受注高の内訳構成を見てみると、建築工事が全体の約74.0%を占めている一方、土木工事は23.9%となっております。(下図参照)


    大成建設の受注高内訳構成


    スーパーゼネコン5社の受注高における建築工事割合が平均で約76.5%であることを踏まえると、大成建設は建築工事と土木工事のバランスがスーパーゼネコンの平均と比べ、土木工事の割合が若干高いゼネコンであると言えます。

    2. 売上高の状況


    次に、2025年度における売上高は1兆4523億円と前年度より約11.3%の減少となりました。売上高は2016年度の1兆1767億円から3年連続の増加傾向で推移し、2019年度には1兆4095億円と過去10年間で最も高い水準になりました。その後、売上高は2020年度の1兆1449億円まで大きく減少しましたが、2021年度から4年連続で増加していることが読み取れます。2025年度は減少に転じましたが、底であった2011年度の1兆251億円と比較すると約41.7%高い水準になっています。(下図参照)


    大成建設の売上高



    3. 繰越高の状況


    続いて、2025年度における大成建設の繰越高は3兆3579億円と前年度から約10.9%の増加となりました。繰越高は2012年度の1兆5541億円から増加傾向で推移し、2018年度には2兆2911億円まで6年連続で増加しました。そして、2019年度は7年ぶりに減少へ転じましたが、2020年度から6年連続で増加し、2025年度の繰越高は過去15年間で最も高い水準になっています。また、2025年度の水準は、2012年度の水準と比較して約116.1%高い水準にあり、次期に繰り越されることになる手持ち工事の量が非常に高い水準にあることが分かります。(下図参照)


    大成建設の繰越高


    ここで、建設会社が期末時点で「繰越高」として抱えている手持ち工事を解消する為に必要な期間を示す「手持ち工事月数」と呼ばれる指標についても見ていきます。

    2025年度における大成建設の手持ち工事月数は27.7ヵ月と前年度から増加しました。手持ち工事月数は2016年度の21.8ヵ月から2019年度の18.9カ月まで3年連続で減少しました。そこから2020年度は25.1ヵ月と大きく増加し、直近の10年間で最も高い水準となったものの、2021年度から2年連続で減少し、2023年度は増加に転じましたが、2024年度は再び減少しています。2025年度は大きく増加し、過去15年間で最高の水準となっていることが読み取れます。(下図参照)


    大成建設の手持ち工事月数


    2020年度から2024年度にかけて手持ち工事月数は減少しましたが、これは売上高の変動率が繰越高の変動率を上回っていることを示しています。実際に、売上高は約43.0%増加しているのに対して、繰越高は26.2%の増加となっています。

    4. 営業利益・営業利益率の状況


    2025年度における大成建設の営業利益は1429億円と前年度より約626億円増加しました。営業利益は2012年度の224億円から2017年度の1,576億円まで5年連続で増加しましたが、2018年度に1,338億円まで減少しました。そして、2019年度は増加に転じたものの、2020年度から4年連続で減少となり、2024年度から2025年度にかけて大きく増加しています。(下図参照)


    大成建設の営業利益と営業利益率


    また、2025年度の営業利益率は9.8%となりました。営業利益率は2012年度の2.1%を底として2017年度の12.4%まで継続的な上昇傾向で推移していましたが、営業利益の減少を反映する形で2018年度は10.1%まで下落しました。そして、2019年度は横ばいで推移したものの、2020年度から4年連続で下落し、2024年度から2025年度にかけて大きく上昇していることが分かります。

    5. 従業員の状況


    2025年度における大成建設の従業員数は10984人でした。従業員数は2012年度の9021人から2016年度の9635人まで穏やかに増加し、2017年度に若干減少しましたが、その後は8年連続の増加傾向にあることが読み取れます。(下図参照)


    大成建設の従業員の状況


    続いて、2025年度における従業員の平均年齢は42.3歳、平均勤続年数は17.0年、平均年収は1191万円でした。

    さらに大成建設の業績について従業員一人あたりの水準で見てみると、従業員あたり受注高、売上高、繰越高、営業利益は、それぞれ約162.3(百万円/人)、132.2(百万円/人)、305.7(百万円/人)、13.0(百万円/人)であることが分かります。(下図参照)


    大成建設の従業員あたり受注高、売上高、繰越高、営業利益



    参考|主要データ一覧


    ここで、今回採用されたデータのうち主要なデータについて、参考として一覧表で以下に紹介します。

    【大成建設の状況|主要データ一覧】
    項目備考
    ① 受注高1兆7832億円
    ② 売上高1兆4523億円
    ③ 繰越高3兆3579億円
    ④ 営業利益1429億円
    ⑤ 営業利益率9.8%④÷②
    ⑥ 手持ち工事月数27.7ヵ月③÷②×12ヵ月
    ⑦ 従業員数10984人
    ⑧ 平均年齢42.3歳
    ⑨ 平均勤続年数17.0年
    ⑩ 平均年収1191.0万円
    ⑪ 従業員あたり受注高162.3(百万円/人)①÷⑦
    ⑫ 従業員あたり売上高132.2(百万円/人)②÷⑦
    ⑬ 従業員あたり繰越高305.7(百万円/人)③÷⑦
    ⑭ 従業員あたり営業利益13.0(百万円/人)④÷⑦
    ⑮ 受注高(建築)13188億円
    ⑯ 受注高(土木)4258億円
    ⑰ 受注高(その他)386億円① -(⑮+⑯)
    出典|有価証券報告書、決算短信等に基づいて作成(2026年3月末時点)
    注)値は「単独」に基づく。

    以上のように、今回は「ゼネコンの状況」シリーズとして、国内の主要なゼネコンとしてスーパーゼネコンである大成建設の状況について、受注高や売上高といった業績の状況や傾向をベースに紹介しました。

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